自動車部品メーカーの中国汽車系統股フェン公司(チャイナ・オートモーティブ・システムズ)は19日、特殊車両メーカーの福建僑龍専用汽車有限公司(Fujian Qiaolong Special Purpose Vehicle)の株式51%を取得することで合意したと発表した。

買収額は約300万米ドル。中国汽車系統にとって初の買収となる。これまで両社には提携関係などはなかった。

福建僑龍専用汽車は1993年の設立。福建省竜岩市に本社を置き、移動電源車や排水ポンプ車などの緊急車両のほか、ごみ収集トラック、医療廃棄物運搬車などの公共サービス車両を製造している。従業員数は技術者20人超を含め、約200人。年間4000台の特殊車両を生産する能力を持つ。2013年の売上高は約4160万元(約6億7500万円)で、純利益は約650万元(約1億550万円)。

中国汽車系統は出資に加え、福建僑龍専用汽車の事業拡大のため、年利8.5%で3000万元(約4億8700万円)の融資を提供する。

中国汽車系統のHanlin Chen会長は、中国の都市化が進むなか、特殊車両は商用車市場でも成長部門の1つだと指摘。キャッシュフローが伸びていることから、同社がここ数年、買収先を模索してきたと述べたうえで、福建僑龍専用汽車がクラス最高の製品を供給しており、今後も高成長が見込めることから、出資を決めたと説明している。

中国汽車系統は1999年の設立。湖北省に本社を置くパワーステアリングシステム大手で、主な供給先は、第一汽車や東風汽車、比亜迪(BYD)、北汽福田汽車、奇瑞汽車のほか、クライスラーの北米工場など。

2014/5/21

 

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