韓国の鉄鋼大手ポスコは7日、浦項産業科学研究院(RIST)と共同開発した世界初の「リチウム直接抽出技術」が商用化に近づいていることを明らかにした。6月にはアルゼンチン北部フフイ州に年産200トン規模の実証プラントを起工。来年までにリチウム直接抽出技術の商用化段階の検証を行う計画だ。

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従来は、ほとんどのリチウム生産企業が12~18カ月かかる自然蒸発式抽出法を活用してきたが、ポスコが開発した技術を適用すれば最短で8時間、長くても1カ月以内にリチウムを抽出することができる。リチウム回収率も従来の30%から80%以上へと飛躍的に改善するという。

リチウムは、電気自動車(EV)のほか、ノートパソコンや携帯電話などのポータブル機器に使用される2次電池に欠かせない素材。韓国は世界1位の2次電池生産国だが、中核素材のリチウムは全量を輸入に依存してきた。ポスコが開発した「塩水リチウム直接抽出技術」を通じて海外のリチウム塩湖を開発することになれば、2次電池や電気自動車(EV)、スマートグリッド産業など、韓国内のリチウム後方産業を安定して成長させ、グローバルなエコビジネス市場の先取りにつながるとしている。

2014/7/8

 

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