カナダの自動車部品大手マグナ・インターナショナルとインドの同業タタ・オートコンプ・システムズは23日、折半出資の合弁会社を設立することで合意したと発表した。インド西部マハラシュトラ州プネに本社を置き、インド国内の商用車とバスメーカー向けにシートシステムを供給する。生産開始の時期などは明らかにしていない。


タタ・オートコンプのゴエル社長は、インドでは商用車のシートシステムが未発達だと指摘。急速なインフラ開発に伴い、商用車の走行距離も伸び続けていると述べ、合弁会社を通じ、ドライバーと乗員の安全性と快適性を改善するシートの需要増に対応するとした。

マグナのシート部門、マグナ・シーティングのビッソン社長は、マグナのシート製造での経験と、タタ・オートコンプのインド市場での知見を統合することで、商用車市場での成長機会をとらえることが可能になると述べている。

タタグループ傘下のタタ・オートコンプは、世界的な自動車部品メーカー4社と合弁事業を展開。インドと28カ所、中国に1カ所の生産施設をそれぞれ保有している。

■マグナ、サナンドに2工場を新設

マグナは同日、インド事業を拡大する方針を表明し、西部グジャラート州サナンドに2工場を新設すると発表した。

1カ所目の工場はインド国内の自動車メーカー向けにシートシステムを供給。面積は21万5000平方メートル、従業員数は約200人で、2015年に量産を開始する見通しという。

2カ所目の工場では、複数のメーカー向けにボディとシャーシを製造。面積は35万6000平方メートルで、従業員数は約200人。15年の量産開始を見込んでいる。

マグナは現在、インド国内に生産拠点9カ所とエンジニアリングセンター4カ所を展開。従業員数は約1600人に上る。

マハラシュトラ州プネにはボディ、シャーシ工場を置き、ゼネラル・モーターズ(GM)やフォルクスワーゲン(VW)、タタ・モーターズ、マヒンドラ&マヒンドラ(M&M)などを顧客に持つ。南部タミルナド州チェンナイのボディ、シャーシ工場ではフォードや日産などのほか、インド国外にも顧客を持っている。南部カルナタカ州バンガロールには真空ポンプ工場を保有し、マルチ・スズキやホンダカーズインディア、M&M、ルノー・日産、タタ・モーターズに製品を供給している。

2014/9/24

 

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