韓国の鉄鋼大手ポスコは27日、タイ東部ラヨン県アマタシティ工業団地で自動車用の高級亜鉛メッキ鋼板を生産する溶融亜鉛メッキ鋼板製造設備(CGL)を持つ工場を起工したことを明らかにした。年産45万トン規模で2016年6月に竣工する予定。東南アジアの自動車鋼板市場への進出を強化する。

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タイは東南アジア最大の自動車生産基地で、最近ではJFEスチールと新日鉄住金がCGLを竣工し、稼動を開始している。

ポスコは、輸出ではタイの自動車鋼板市場のシェアを拡大するには限界があると判断し、タイ国内にCGLを設置することを決めたとしている。

■初年度は部品向けと鋼板内板材を重視

新設するCGLでは、溶融亜鉛メッキ鋼板(Galvanized Steel)と合金化溶融亜鉛メッキ鋼板(Galva-annealed Steel)の量産を行い、タイ国内の自動車メーカーと部品メーカーに供給する予定。竣工初年度の黒字を目指して事前マーケティング活動を強化していくという。竣工初年度は、部品メーカー向け製品と自動車鋼板内板材の販売に注力。稼働2年目からは外板材の販売比率を次第に増やすことで、早期にコスト競争力を確保できるとしている。

ポスコはメキシコと中国、インドにCGLを保有しており、タイのCGLの稼動により、ポスコの海外の自動車用鋼板生産能力は年間220万トンに増加する。

2014/10/28

 

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