BMWは12日、各地の工場内のさまざまな設備ごとに電力消費量を計測し、最適化するスマートメーターを設置し、電力コストの削減を進めていると明らかにした。

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スマートメーターの正式名称は「インテリジェント・エナジー・マネジメント・データシステム(iEMDS)」で、各工場内に取り付けられたメーターをビッグデータとして一元的に管理し、分析することで節電に役立てている。

現在はドイツ国内の4工場と米国の1工場で設置を終えており、いずれは14カ国にある30カ所の拠点でも設置していく方針だ。

同社はスマートメーターの設置により、1台の車両を生産するために必要な電力消費量を対2006年比で20年までに45%削減したい考え。13年の時点で31%減を実現したとしている。今後も年率7%のペースで節電を継続できるとみている。

■複数設備の電力消費を比較、新工場の設計にも反映

具体的には、米サウスカロライナ州のスパータンバーグ工場で12年以降に80カ所にスマートメーターを設置しており、設備によっては数週間で最大25%の節電効果が得られたという。工場内にある3台のダイナモメーターの電力消費量を個別に計測し、比較したところ、1台の消費量が2倍ほど突出していることが判明。その原因がプログラムエラーであったことが判明した。

また、スマートメーターから得られたデータは、新型の生産ロボットを開発していくためのコンセプト策定やブラジルやメキシコの新工場の設計に生かすといった側面でも有益だとしている。

2014/11/13

 

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