PSAプジョー・シトロエンは5日、カザフスタンで乗用車のCKD生産を開始することで提携先のAllurグループと合意したと発表した。今後は同国の新車市場が急速に拡大するとみており、現地生産のレベルを1段階引き上げた格好だ。

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PSAは2013年3月にAllurグループ傘下のアグロマッシュ・ホールディング(Agromash Holding)の工場でプジョーブランドの「301」と「3008」、「508」、小型商用車(LCV)の「パートナー」をSKD生産することで合意。13年9月から生産を開始していた。

今回の合意では、アグロマッシュが同国北部コスタナイ市に保有するサリアルカ・アフトプロム(SAP)工場で「301」をCKD生産することが決まった。16年9月に生産を開始し、17年以降は年間1万2000台のペースで生産する計画。需要動向に応じて1万7000台まで引き上げることも可能となっている。

■自動車市場が3倍に拡大

PSAの声明によれば、カザフスタンの自動車市場は急速に拡大しており、11年の4万5000台から13年には16万6000台へと成長。15年には20万台に達すると予測している。

アグロマッシュは2003年3月の設立。以前は主に農業機械を製造していたが、今年6月にはトヨタ自動車のSUVである「フォーチュナー」のCKD生産をSAP工場で開始。生産台数は年間約3000台としていた。

アグロマッシュは印マヒンドラ&マヒンドラ傘下の韓国車メーカーである双竜自動車のモデルも生産している。双竜自は今年7月、同国で初めてCKD生産したスポーツタイプ多目的車(SUV)「ノマド(Nomad)」を発売。複数の自動車メーカーと提携することで生産能力の質的な底上げをし、国内市場での存在感を強めている。

2014/12/8

 

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