ダイムラーは現地時間の5日、ブラジルのサンパウロ市近郊Iracemapolisで乗用車を生産する新工場を起工したと発表した。5億レアル(約214億円)を投資し、2016年第1四半期(1~3月)の稼動を予定する。これにより同社は、中南米で乗用車とトラック、バスを製造する唯一の自動車メーカーとなる。

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新工場ではまず、「Cクラス」の生産を開始し、16年半ばからはコンパクトSUV(スポーツタイプ多目的車)「GLA」を生産する計画。当初は年間2万台の生産能力を目指す。

稼動当初の人員は約600人で、サプライヤーなどを含め、域内で3000人の新規雇用が創出される見込み。

■オートメーション化を抑制

メルセデス・ベンツの乗用車部門の製造・サプライチェーン担当のシェーファー氏によれば、ブラジルの新工場は従来のメルセデス・ベンツの工場と比べてオートメーション化を大きく抑えたという。同氏は「自動車を開発し、製造し、販売するのは機械ではなく人間だ」と強調。自動化を抑えることにより、同社の世界の生産拠点のなかで最も柔軟性の高い工場になるとしている。

2015/2/9

 

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