調査会社の米JDパワー&アソシエイツは現地時間の22日、米国の消費者が次に購入する車で欲しいと考えている機能に関する調査結果を発表した。事故や衝突の防止につながる機能が上位を占めたとしている。


同調査の正式名称は「2015 U.S. Tech Choice Study」で、過去5年間に自動車を購入またリースした消費者5300人以上からインターネット上で回答を集めた。実施時期は今年の1~3月。すでに搭載されている、または今後に搭載されそうな59の新機能について、次に購入する車に「欲しい」と思う機能や、新機能のために支払える予算額などを聞いている。

■首位は死角検知

人気のあった上位5機能のうち、少なくとも4つは事故や衝突の予防に効果を発揮する機能だった。首位は「死角検知・衝突防止システム」で、回答者の40%が「欲しい」とした。2位は「ナイトビジョン」で33%、3位は「事故時の被害軽減システム」と「カメラ式リアビューミラー」でいずれも30%、5位は小さな傷などが自然に復旧する「セルフヒーリング塗装」だった。

首位の死角検知・衝突防止システムはあらゆる価格帯の車両で人気があった。ただし、後退時の自動ブレーキについては、車両の価格帯が上昇するにつれて回答者の関心が低下したとしている。

逆に人気がなかったのはマッサージなどの「健康増進システム」や「ジェスチャーによるコックピットや座席の操作」、「ドライバーの生体認証」、「タッチスクリーン」などだった。これらのほかにも高速走行時に前面の空気抵抗を低減するアクティブ・グリル・シャッターや、太陽光で発電したり車室内の温度を上昇させるソーラー・グラス・ルーフなどに対する関心も低かったとされる。

■アップル対グーグルが車選びにも影響

今回の調査では、スマートフォンとの連携についても消費者の関心は低かった。ただし、将来についてはスマートフォンの基本ソフト(OS)で競争しているアップルと、グーグルのアンドロイドが将来の自動車選びにも影響する可能性があるとしている。

アンドロイドの携帯ユーザーは、アップルの自動車用スマホ連携システムであるカープレイを搭載した車両を「受け入れられない」とする場合があり、アップルの携帯ユーザーも同様の傾向を示したとしている。

JDパワーによれば、高級車のオーナーはアップルの携帯を保有している割合が高く、量販車のオーナーはアップルとアンドロイドの割合が半々だったという。このため、高級車ブランドはカープレイを搭載することがベストな選択になるとした。

■新機能への予算は若いほど高め

新機能のために支払える予算額については若年層が最も多かった。1977~1994年に出生したY世代は3703米ドルだったのに対し、1965~1976年生まれのX世代は3007米ドル、1946~1964年生まれのベビーブーマーは2416米ドル、1946年以前に生まれたプレベビーブーマーは2067米ドルとなっており、年齢が上昇するにつれて予算額は減少している。

2015年の米新車市場に占めるY世代のシェアは27.7%で2番目に多く、ベビーブーマーの37.1%に次ぐ規模になるとしている。

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2015/4/24

 

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