自動車情報ウェブサイトのカーズ・ドットコムがこのほど発表した「アメリカンな車ランキング(American Made Index、AMI)」で、トヨタ「カムリ」が首位となった。2位もトヨタの「シエナ」となっている。


昨年は10モデル中の7モデルが日本メーカー車だったが、今年は4位のホンダ「オデッセイ」を含めて7モデル中の3モデルにとどまった。

■部品調達率の条件は75%以上

カーズ・ドットコムは「アメリカンな車」の定義について、米国またはカナダ国内での部品調達率が75%以上であること、最終組立工場が米国またはカナダ国内に所在すること、米加両国で一定以上の台数が販売されていることと説明している。

米加両国での販売実績を定義に含めた理由については、部品調達率が高くても販売台数が少なければ、米国民の雇用にはつながらないためとした。

■75%以上は年ごとに減少

15年度にこれらの条件を満たしたのは7モデルしかなかった。昨年は10モデル、13年は14モデル、12年は20モデル、11年は29モデルとなっており、年ごとに減少の一途をたどっている。

ただし、米国メーカー3社は57モデルを米加両国で生産しており、このうち37モデルの域内部品調達率が60%以上だった。米国メーカーで域内部品調達率が5%未満だったのはゼネラル・モーターズ(GM)のビュイック「アンコール」とシボレー「トラックス」で、いずれも韓国からの輸入車。一方、アジアと欧州のメーカーは53モデルを域内で生産している。

■F―150は圏外に

昨年度に首位だったフォードの主力ピックアップトラック「F―150」は、15年度にフルモデルチェンジした結果、部品調達率が75%を下回り、圏外となった。カムリは3年ぶり5度目の首位となった。

F―150とカムリは過去数年間にわたって同ランキングの首位争奪戦を繰り広げてきたが、F―150が圏外となったことで今後はカムリの優位が続きそうだ。カムリについてはまた、生産に従事する直接雇用だけで5900人を雇用していることも高く評価している。

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2015/7/3

 

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