全米自動車ディーラー協会(NADA)はこのほど、米国の新車市場は2016年にピークを迎え、過去最高の1746万台に達するとの予測を発表した。09年の1040万台からは約1.68倍となる。これまでのピークは2000年に記録した1735万台だった。


NADAのチーフエコノミストであるSteven Szakaly氏は好況が続く背景について「新車と中古車の販売にとって決定的に重要な要因である雇用の状況が非常に良く、ガソリン価格も低い状態が続くため」と説明した。

16年にピークを迎えた後は緩やかに縮小するとしており、17年は1665万台と予測。今年の市場規模については前年比4.4%増の1717万台とした。昨年の販売実績は5.9%増の1652万2000台だった。

新車ディーラーが販売する中古車については、15年の市場規模が1460万台に達すると予想している。

■若年層への販売が課題に

同氏はまた、長期的なトレンドとして若年層の購買力の不足を指摘した。1990年代生まれのミレニアル世代は4人で1946~1959年生まれのベビーブーマー世代の1人分に相当するという。これは世代間で賃金格差があるというだけでなく、新車価格が上昇しているにもかかわらず若年層の賃金が伸び悩んでいることも大きな要因と説明した。

2015/8/7

 

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