米系調査大手のJDパワー・アジア・パシフィックが18日発表した中国の商品性評価調査(APEAL)で、現代自動車が高級車を含めた全ブランド中の首位に立った。量販ブランドが高級車を抑えて首位になるのは異例であり、2位もグループ傘下の起亜自動車となるなど、圧倒的な強さを示した。


■量販車の平均は698点
同調査は、新車を買ったユーザーから、自身が購入した車両の外観や内装、走行性能などの魅力について評価を求め、1000点満点で指数化したもので、点数が高いほど評価が高いことを示す。高級車の業界平均は734点、量販車の平均は698点だった。全体の平均点は公表していない。

全国57都市で昨年10月から今年6月までに新車を購入した2万1611人からの回答を集計しており、71ブランドの270モデルが対象となった。調査を実施した期間は今年の4~8月。内外装やスペース・室内空間、座席、エアコン、ドライビング・ダイナミクス、エンジンとトランスミッション、安全性、燃費など10のカテゴリーで計77項目について調べた。ただし、今回から調査方法を変更したため、前年度までの数値との比較は推奨できないとしている。

ブランド別の全体首位となった現代自は769点、2位の起亜自は763点を記録した。高級車の首位はポルシェで757点だった。日系では9位の一汽マツダが最高の9位となっている。

■日系平均も698点、韓国系は766点
メーカーが属する国・地域別の数値では、韓国系が最も高く766点で、2番目の欧州系が714点、3番目の米系が700点となり、日系は4番目で698点だった。中国の自主ブランド車メーカーは677点で、外資系平均の713点とは36点差となっている。

部門別でも現代・起亜グループが10部門中の5部門で首位となった。同グループ以外では、アウディが2部門で首位となっている。日系ではトヨタが1部門で首位となった。各部門の2位以下ではPSAプジョー・シトロエンやマツダが存在感を示している。

■カーナビの装備率が急上昇
今回の調査では、スマートフォンなどと接続できるブルートゥース接続の装備率が50%、ナビゲーション装置の装備率が61%となり、それぞれ前年度から10ポイント、29ポイントと大幅に伸びた。特にナビについては米国市場の48%をも大きく上回る水準となっている。

JDパワーはAPEAL調査について、初期品質調査(IQS)と対をなすものと位置付けている。IQSは新車購入後に消費者が経験した不具合といったマイナス面に焦点を当てるが、APEALでは魅力度というプラスの面を調査する。

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