フォード・モーターは5日、南アフリカの首都プレトリアにあるシルバートン組立工場に25億ランド(約182億7000万円)を投じると発表した。今年第3四半期(7~9月)からスポーツタイプ多目的車(SUV)の新型「エベレスト」の生産を開始し、第4四半期(10~12月)から南ア国内で販売するほか、サハラ以内のアフリカ市場に輸出する。

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南ア工場は、タイ東部ラヨン県のマツダとの合弁会社であるオートアライアンス・タイランドの工場と、インド南部タミルナド州チェンナイの自社工場、中国・江蘇省南昌市の江鈴汽車(JMC)との合弁工場に続くエベレストの生産拠点となる。南ア工場のエベレストの生産能力は年間1万台。

南アでは現在、3200cc・4気筒「デュラトルク(Duratorq)TDCi」ターボディーゼルエンジン搭載の新型エベレストをタイ工場から輸入販売している。南ア工場での生産開始により、2200cc・4気筒デュラトルクTDCiエンジンの搭載車がラインアップに加わることになる。

フォードは、南アのポートエリザベスにあるStruandaleエンジン工場で、デュラトルクTDCiエンジンを製造。同エンジンは、ピックアップトラックの新型「レンジャー」にも搭載されている。

■中東・アフリカの成長戦略の一環
フォードの欧州・中東・アフリカ事業のプレジデントであるジム・ファーリー氏は、今回の投資が中東・アフリカでの成長戦略の一環だと説明。エベレストを南アフリカで生産することにより、サハラ以南のアフリカ市場の顧客に対し、よりバラエティーに富んだモデルをすぐに届けることができるようになると述べた。

南ア工場では年内に、新型レンジャーの生産も開始する予定となっている。

2016/4/6

 

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