旭化成は25日、コンピューター技術を活用して樹脂部品の設計と製造、工程設計の事前検討の支援を行う現地法人をホーチミン市で設立したと発表した。今年3月に設立しており、6月から営業を開始する。


新会社の商号は旭化成プラスチックスベトナムで、資本金は6000万円。全額を旭化成が出資した。特に自動車分野での軽量化ニーズに対応するための金属から樹脂への代替を進める際に必要なコンピューターによるエンジニアリング技術の活用を行う。

自動車分野では、鉄やアルミニウムに代わる各種部品の樹脂化、複数部品の一体化など燃費改善のための軽量化やコストダウンに向けた取り組みが進んでおり、高機能樹脂の採用が増えている。自動車部品には熱や衝撃、振動など厳しい環境に耐える素材が求められており、CAEを活用した精緻な樹脂部品設計や予測技術のニーズが高まっているという。

■シリンダーヘッドカバーなどで実績
旭化成はシリンダーヘッドカバーやブレーキブラケットなどで金属代替製品設計の実績があり、今後も製品提案力の強化を目指す。日本とアジア、米国、欧州でCAE技術を活用して自社の樹脂に適応した製品デザイン提案を進める方針だ。

2016/4/26

 

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