ヤマハ発動機は16日、豊田通商が出資する仏商社CFAO(セファオ)とのナイジェリアの合弁会社、CFAOヤマハ・モーター・ナイジェリア(CYMNG)が13日に同国の最大都市ラゴスで組立工場を開所したと発表した。ヤマハは2005年に同国での二輪車生産から撤退しており、今回が再進出。アフリカ大陸全体でも初の生産拠点となる。

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ヤマハは1980年にナイジェリアに二輪車工場を建設し、二輪車製造・販売を行っていたが、市場環境の悪化により2005年に生産から撤退。その後は日本やインドから二輪車を輸出し、現地特約店を経由して販売活動を行っていた。

CYMNGは15年4月、ヤマハ発動機とCFAOの折半出資で設立。CFAOがラゴスに保有する所有地内の建屋を活用し、工場を建設していた。同社の新工場の二輪車の生産台数は18年までに7万台に達すると見込まれている。新工場は、ショールームを併設し、ヤマハの二輪車のラインアップのほか、全地形対応車(ATV)、水上バイク、船外機、発電機、潤滑油などを展示する。

■技術訓練と安全啓発センター立ち上げ
ヤマハは同時に、技術訓練を提供するヤマハ・テクニカル・アカデミーと、二輪車の安全な乗り方を浸透させるためのヤマハ・ライディング・アカデミーを立ち上げると発表した。

ナイジェリアの人口は約1億7000万人。人口増加や経済成長を背景に、二輪車市場が拡大しており、今後は、現在の需要の70%を占めるタクシー用途に加え、個人需要の増加が見込まれることから、20年には市場規模は180万台に達すると予想されている。

2016/5/17

 

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