ドイツの自動車部品大手シェフラーは26日、日産自動車と共同で、シェフラーとしては初となるガソリンエンジン向けの電動可変バルブタイミングコントロール(ECP)機構を開発したと発表した。加速レスポンスを向上させるとともに、二酸化炭素(CO2)排出量の削減と排気性能の向上を実現する。


可変バルブタイミング機構は、運転状況によりエンジンの吸排気のバルブの開閉タイミングを制御することにより、出力と環境性能を向上させる。同技術はガソリンエンジンでは標準技術となっているが、多くは油圧制御を用いたもので、駆動力をエンジン油圧に依存するため、作動範囲(エンジン回転数/温度)と応答速度には制限がある。

今回シェフラーが日産と共同開発したECPは、電動モーターとギアボックスによってバルブの開閉タイミングを制御するもので、応答時間の向上や変換角度の拡大に貢献し、油圧制御と比較して高度で繊細な制御を行うことが可能という。

シェフラー初となるECPには、独自に開発された減速機構「ウェーブジェネレーター(波動歯車機構)」を採用することにより、シンプルな機構で大きな減速比と高機械効率を達成。従来の油圧システムよりも早い変換速度を実現しながら、電動モーターの小型化が可能となった。

2016/5/27

 

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