プライベートエクイティ(PE)会社の英3iグループは5月31日、ドイツの自動車部品メーカーであるシュレンマー(Schlemmer)を買収すると発表した。シュレンマーの株主であるハノーファー・フィナンツとマックプラン・ホールディングとの間で合意に達したとしている。


3iは買収額について1億8100万ユーロ(約223億円)と公表している。だが、ロイター通信によれば、関係者はシュレンマーの債務の肩代わりを含めると、3iは実質的に約4億ユーロ(約493億円)を負担したと明らかにした。

シュレンマーは自動車のケーブルや電子回路などを保護する部品のメーカーで、14カ国の23カ所に工場を保有する。欧州だけでなく北米や日本の自動車メーカーやティア1の自動車部品メーカーとも幅広く取引した実績を持つという。2015年の売上高は2億2020万ユーロ(約271億円)で、従業員数は世界全体で2500人となっている。

一方、買い手の3iは11年5月に米国のエンジン部品メーカー、ハイライト・インターナショナル(Hilite International)を約3億米ドルで買収し、14年11月に中国の大手航空機メーカーである中国航空工業集団公司(本社・北京市)に4億7300万ユーロ(約583億円)で売却するなど、自動車部品メーカーへの投資で業績を伸ばしてきた実績がある。

2016/6/1

 

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