自動車部品メーカーの独エルリングクリンガー(ElringKlinger)は14日、金型メーカーのマイエル・フォルメンバウ(Maier Formenbau)を買収したと発表した。マイエル・フォルメンバウは経営破たん状態にあり、6月1日付で資産を買収したとしている。


マイエル・フォルメンバウはバーデン=ヴュルテンベルク州ビッシンゲン・アン・デア・テックに本社を置き、射出成形用の金型を製造している。昨年の売上高は600万ユーロ(約7億1000万円)で、従業員数は42人となっている。買収価額は公表していない。

買い手のエルリングクリンガーは、1879年と1885年にそれぞれ創業したエルリングとクリンガーが合併して1994年に設立された。各種シールドやシリンダーヘッド、ガスケットなどを製造している。世界各地の45カ所に拠点を展開しており、従業員数は8000人となっている。2015年の売上高は15億730万ユーロ(約1791億円)で、営業利益は1億3520万ユーロ(約161億円)だった。

■中国の蘇州工場を移転
同社はまた、今月8日に中国・江蘇省の蘇州工場を移転・拡張したと発表した。新工場の敷地面積は6万7000平方メートルで、建屋面積は3万平方メートル。事務棟や食堂なども併設している。同工場では樹脂と金属を組み合わせたコックピットやフロントエンド用の部品を製造しており、中国でも自動車の軽量化ニーズが高まると判断し、拡張した。従業員数は現在の370人から2020年には500人まで増えるとしている。

2016/6/15

 

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