工作機械メーカーのシチズンマシナリー(本社:長野県北佐久郡)は8日、タイとベトナムの製造拠点を増床し、板金塗装と自動旋盤の土台部分などに使用する鋳物の生産能力を拡大すると発表した。タイに板金塗装の新工場棟を建設する。ベトナムでは鋳物工場を増床し、東南アジアの生産能力を拡大する。両工場とも年内に着工し、2018年春の竣工、同年夏の稼働開始を予定する。


工作機械は、自動車や家電製品、通信機器などの精密部品の製造に使用される。工作機械業界は、内需に加えて中国を中心とした外需も好調で、昨年末から好受注が続いているという。シチズンマシナリーも足元では過去最高レベルの受注状況となっており、各工場とも高水準での生産が続いている。好受注への対応とともに、18年度を最終年度とする中期経営計画達成の基礎づくりとして、板金塗装と鋳物の内製生産能力を拡大することで、それぞれの品質・コスト・納期を安定させるとともに、旺盛な受注への対応と安定供給体制を構築する。

■タイ工場の塗装能力3倍に
タイ中部アユタヤ県にあるシチズンマシナリーアジア(CITIZEN MACHINERY ASIA)は、同社初の海外工場として2001年に設立し、シンコムブランドの自動旋盤を生産する最大規模の海外主力工場。15年に工場の増築を行い、昨年秋からの受注好調を受けて高水準での生産が続いているが、自動旋盤カバー板金の塗装工程は外注比率が高いため、現在の外注先の繁忙状況を考慮すると、今後の安定確保が課題になっていた。特に塗装工程は高い外観品質が求められることから、内製化を進めるため新工場棟の建設を決めた。

タイ工場では増床により、塗装能力を現状の月産50台から150台と3倍に拡大。加工エリア、組立エリアなども最適な配置転換を行うなど、工場全体のレイアウトの見直しも実施する。総投資額は約3億円。18年5月の竣工、同年7月の稼働開始を予定する。

■ベトナムの鋳物生産能力を約3割拡大
ベトナム北部ハイフォンにあるシチズンマシナリーベトナム(CITIZEN MACHINERY VIETNAM)は、シンコムブランド自動旋盤の土台部分など鋳物を製造する拠点として05年に設立。タイのシチズンマシナリーアジアと同様にフル生産が続いており、旺盛な受注対応に対応するため鋳物工場を拡張する。

増産対応に加えて、鋳物製造の各工程(加工、梱包、出荷)の動線を見直し、作業効率向上を図る。これにより、鋳物の生産能力を現状の月産350トンから450トンと約3割拡大する。総投資額は約1億5000万円で、18年6月の竣工、同年8月の稼働開始を予定する。

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