会計事務所・コンサルタント大手のKPMGは27日、米国では自動運転車(自動走行車)による配車サービスが普及することで特にセダンの販売が大きな影響を受けるとの長期予測を発表した。自動運転車の配車サービスはまず大都市で始まるため、短距離の通勤用途などで使用されているセダンの市場規模が縮小する。一方、長距離の移動に使用される、セダンよりは大型のピックアップトラックやスポーツタイプ多目的車(SUV)の市場は相対的に大きな影響を受けないとみている。


■セダン市場は30年に210万台
より具体的には、セダンを中心とする乗用車市場は現在の年間540万台規模から2030年には210万台規模まで縮小すると予測。セダンを生産・販売しているメーカーは現在の10社から3~4社に減少するとした。

米国では、すでにフィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)が中・小型セダン市場からの事実上の撤退を決めており、こうした傾向が加速するとみている。

■携帯電話の移動データから推測
KPMGは匿名化して収集した携帯電話の移動データを地図上に落とし込む形で大都市圏住民の移動統計を作成。自動運転車による配車サービスが特にどのような路線で利用されるかを推測した。

対象となった大都市圏はイリノイ州シカゴ、ジョージア州アトランタ、カリフォルニア州のロサンゼルス・サンディエゴ圏となっている。このうちシカゴでは15分以下の短距離、アトランタでは移動データの75%が郊外と郊外を結んでいたこと、ロサンゼルス・サンディエゴ圏では90分以上の長時間移動が多いといった特色がみられた。

このため、実際にどの程度までセダン市場の縮小が進むかは地域的なばらつきが生じる可能性が高いようだ。

 

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