山陽特殊製鋼(本社:兵庫県姫路市)は9日、インドの自動車大手マヒンドラ&マヒンドラ(M&M)との特殊鋼製品の製造・販売を手掛ける合弁会社、Mahindra Sanyo Special Steel(MSSSPL)の株式を追加取得し、子会社化する契約を結んだと発表した。6月までに株式の売買を実施する予定で、取得価額は14億6000万ルピー(約25億円)。


M&Mは1962年、インド西部マハラシュトラ州コポリにマヒンドラ・ユージン・スチール(MUSCO)を設立。2012年9月に山陽特殊製鋼と三井物産からの出資を受け入れ、合弁会社のMSSSPLが設立された。現在の出資比率は、M&Mが51%、山陽特殊製鋼が29%、三井物産が20%。山陽特殊製鋼はM&Mから株式を取得し、出資比率を51%に引き上げる。

インドの特殊鋼需要は、現在の年間約400万トンから2030年には約1000万トンに拡大する見通しで、日系を含む顧客の現調化ニーズや品質要求もさらに高まると見込まれていることから、市場の成長や顧客要求への対応を強化するため、MSSSPLの連結子会社化を決めた。

■姫路以外で初の一貫拠点に
山陽特殊製鋼にとって、姫路本社以外では初の特殊鋼の一貫製造・販売子会社となる。同社はこれまで以上に、技術・人材・資金などの経営リソースを投入することでMSSSPLの成長を促進し、グローバル展開を強化する考え。

2018/02/13

 

2週間無料お試し購読 購読を開始する