電気自動車(EV)メーカーの米テスラは24日、株式の非公開化案を撤回すると発表した。同社のマスク最高経営責任者(CEO)がブログへの投稿で表明した。23日に開催した取締役会で非公開化の撤回を伝え、了承を得たとしている。


マスクCEOは今月7日、ツイッターへの投稿で、「1株当たり420米ドルでテスラの株式を非公開化することを検討中だ。資金は確保した」と表明。その後は同社の取締役会や既存株主、金融機関などとの協議や検討を続けてきたが、当初の想定以上に非公開化までの時間がかかることや手続きの煩雑さ、既存株主からの上場維持を求める声などに応え、非公開化を撤回するにいたった。機関投資家が内規により非公開企業の株を保有し続けられないことも影響した。

■モデル3の増産を優先

同CEOはブログへの投稿で「非公開化のプロセスがチャレンジングであることが分かった。当初の想定よりも時間がかかり、気が散ることも多い。これは『モデル3』の増産と黒字化を優先しなければならない当社にとって問題だ」と述べた。

同社の非公開化を巡っては、米証券取引委員会(SEC)が、同社に召喚状を送ったことが分かっている。

2018/8/27

 

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