丸紅は9日、オーストリアのオーストリア・メタル(AMAG)が生産する自動車向けアルミニウム材の自動車製造・加工関連企業向け拡販で協業することで合意し、覚書を締結したと発表した。全世界の拡販で協業する。


AMAGは、丸紅が1989年に出資したカナダのアロエッテ(Alouette)のアルミニウム製錬事業と30年にわたって共同事業を行っている。AMAGが欧州工場で生産する高品質なアルミニウム材は、欧米の自動車市場で高い評価を獲得している。

AMAGはまた、アルミニウムのサプライチェーン全体のサステナビリティー向上を目的とする国際イニシアチブであるAluminum Stewardship Initiative(ASI)の創設メンバーの一員として、アルミニウムサプライチェーンのESG(環境・社会・ガバナンス)の強化を行っており、ASI認証を取得した同社の工場では、原料の約75%にアルミニウムスクラップを活用するなど、サステナビリティーを重視したアルミニウム材の生産に取り組んでいる。

温室効果ガス排出量の削減に向け、各国政府が自動車に関連した規制や目標を定めるなか、車体の軽量化のためにアルミニウム材の需要が増加している。丸紅は、グループ内で世界各地域に保有する加工・ロジスティクス機能を活用することで、AMAG製品を拡販し、自動車車体の軽量化とサステナビリティーを重視したアルミニウム材の普及を目指す。

2019/7/10

 

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