現代自動車グループは25日、2024年末までにインド国内での生産能力が年間150万台近くに達するとの見通しを示した。年内に電気自動車(EV)の生産も開始するとしている。


■GMから買収した工場の改修が進展

同グループは昨年8月に米ゼネラル・モーターズ(GM)から同国西部のマハラシュトラ州タレガオン工場を買収。今年1月に700億ルピー(約1330億円)を投資して改修するとした。同工場の年産能力は改修前の13万台から20万台以上に増加するとしており、同国南部のタミルナド州チェンナイ近郊オラガダムに工場でも昨年の上半期(1~6月)に年産能力を75万台から82万4000台に増強。両工場で計100万台以上の年産能力を確保する。タレガオン工場では改修計画を発表した際には年産18万台への増強を予定していたが、さらに2万台以上を上乗せすることになった。

さらにグループ傘下の起亜が東南部のアンドラプラデシュ州アナンタプル(Anantapur)に保有する工場の年産能力も2019年に開所した際の30万台から今年の上半期中に43万1000台へと増加することから、両社の合計でインドの年産能力が150万台近くに達することになった。

■年内にオラガダム工場でSUVのEVを生産開始

今年の年末には同グループとしてインド国内で初めてEVの生産もオラガダム工場で始め、2025年初に発売する予定。インド製として同ブランド初のEVはスポーツタイプ多目的車(SUV)になるとしている。2030年までに現代ブランドだけでさらに5モデルのEVの生産を計画している。起亜も2025年中にEVの生産を開始する予定だ。

同グループの今年第1四半期(1~3月)のインド国内販売台数は前年同期比1.5%増の22万5686台で、今年通年では前年比3.9%増の89万台の販売を目指している。

2024/04/30

 

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