韓国の起亜は4月27日、物流やカーシェアリング用、配車サービス用車両などの特定目的車(Purpose-Built Vehicles、PBV)の第1弾として「ニロプラス(Niro Plus)」を発表した。まずはタクシー向けの電気自動車(EV)バージョンを韓国市場で投入する。同社は今年2月、PBVの目標について2030年に年間100万台との数値目標を示していた。


■車内スペースを拡大

ニロプラスは2018年に発売した「ニロ(Niro)」をベース車両としているものの、全長を10ミリ、全高を80ミリ延伸し、車内スペースを拡大した。座席やトリムを薄くすることにより、さらに乗員にとっての実質的な車内スペースも広げている。

タクシー向けであることから、車載ディスプレーはスマートフォンなどの外部デバイスとの接続や大きな画面が不要になる一方、ナビゲーション機能やタクシーメーターアプリ、デジタルタコグラフ、音声認識システム、目的地付近の充電スタンド位置情報などの機能をオールインワンで実装している。ただし、ニロプラスの航続距離や電池容量などの数値については言及していない。

起亜はニロプラスの自営業者や配車サービス向けバージョンの開発も検討している。平日は配達や配車サービス業務での使用を想定する一方、休日には家族のレジャー目的での使用を想定した車両になるとしている。

■海外ではPHVやHVも投入を計画

海外市場での販売は今年の下半期(7~12月)に開始する予定。EVだけでなくプラグイン・ハイブリッド車(PHV)やハイブリッド車(HV)なども用意し、各国のインフラ事情や需要の動向に合わせたモデルを投入していく方針だ。

2022/5/2

 

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