米フォード・モーターは11日、カナダのオンタリオ州オークビル工場に18億カナダドル(約1790億円)を投資すると発表した。電気自動車(EV)を生産するための改修を行う。同社はカナダで乗用車のEVを生産し、北米全域に供給する最初のフルライン自動車メーカーになるとしている。


■24年の4~6月に起工、25年中に生産開始

同工場の名称をオークビル・アセンブリー・コンプレックスからオークビル・エレクトリックビークル・コンプレックスに改称する。改修工事は2024年の第2四半期(4~6月)中に起工し、2025年中にEVの生産を始める予定だ。

同工場は1953年の開所で約3000人を雇用。敷地面積は487エーカー(約19万7100平方メートル)で、現在は3棟のボディ製造工程と1棟の塗装工程、1棟の組立施設で構成されており、スポーツタイプ多目的車(SUV)のフォード「エッジ」とリンカーン「ノーチラス」を製造している。

■電池パックの新棟を建設

既存施設の改修を行うほか、電池パックを組み立てる新棟も建設する。新棟の床面積は40万7000平方フィート(約3万7810平方メートル)で、電池セルは米ケンタッキー州にあるフォードとSKオンの合弁工場から納入される。

フォードは2020年9月に同国の自動車産業の労働者が加入する最大労組ユニフォー(UNIFOR)とオークビル工場で2025~28年に5モデルのEVを生産することで合意したが、今回の発表では改修後にどのようなモデルを製造するかの詳細については言及しなかった。

2023/04/12

 

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