カナダの自動車部品大手リナマーはこのほど、カナダのオンタリオ州ウェランド(Welland)市で新工場を建設すると発表した。電気自動車(EV)向けの構造部品の生産能力を引き上げる。
■型締力は6100トン
新工場では一般的に「ギガプレス」と呼ばれる型締力6100トンの巨大鋳造機を導入し、車体または車体の一部などをアルミニウムダイカストで一体成型する。2025年2月に操業を開始させる予定だ。ティア1の自動車部品メーカーとしてはアジア以外で初のギガプレス導入施設になるとしている。ただし、投資額や年産能力、新規雇用創出などについては言及しなかった。
ギガプレスはEV大手の米テスラが米国内だけでなく、欧州や中国でも導入していることで知られている。ギガプレスを導入すると、一般的には約60点の部品の溶接が不要になり、部位によってはコストを最大40%削減することが可能とされる。
■4月には小鵬汽車とZeekrも導入
テスラのほかには中国の新興EV(電気自動車)メーカーである広州小鵬汽車(XPENG)や浙江吉利控股集団傘下の高級EV(電気自動車)ブランドの「極ケ(ケ=きがまえに克、Zeekr=ジーカー)」が今年4月にギガプレスを導入したと表明していた。
2023/05/15