石油精製大手ENEOSは4日、合成液体燃料の製造を手掛ける南米チリのHIFグローバルと、合成燃料の製造と販売に関する協業を検討するための覚書を締結したと発表した。ENEOSはHIFが米国とチリ、豪州に保有する製造拠点から合成燃料を調達し、ガソリンや航空燃料などの代替として使用する計画。

HIFグローバルは、再生可能エネルギー由来の水素と大気中の二酸化炭素(CO2)を合成することで生成される「e-fuel(イーフューエル)」を製造する。e-fuelは現在使用されている燃料と化学的に同等で、既存のエンジンでの使用が可能。同社は世界各地の拠点で日量15万バレルの合成燃料を製造する予定という。

両社が締結した覚書は、日本でのCO2サプライチェーンの確立や、HIFグローバルの拠点で製造した合成メタノールを合成ガソリンやジェット燃料に変換するための製造拠点を日本で建設する可能性を検討することも含んでいる。

HIFは今年4月、出光興産とも同様の内容の覚書を締結している。

2023/10/5

 

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