韓国の現代自動車グループ傘下の自動車部品メーカー大手である現代モービスは29日、2023年に欧米など海外の完成車メーカーから獲得した受注額が92億2000万米ドルに達したと発表した。目標だった53億6000万米ドルを72%上回り、過去最高を更新したとしている。海外受注額には現代自と起亜からの受注は含まれていない。

■VWからの大規模受注が寄与か

同日の声明では、23年にはドイツの自動車メーカーから電池システムのアセンブリーを受注したと説明。あるプラットフォーム(車台)の全モデル分を納入する予定で、受注額は数兆ウォン(数千億円)に上るため、現代モービスは顧客の工場の近くに新工場を建設する予定とした。

現代モービスは昨年8月にVWから電池システムを受注したと発表。現代モービスはVWがスペインに保有する工場の近くに電池システムの組立生産拠点を開設する計画を示していたが、VWからの受注額については言及していなかった。

■今年の目標は93.4億ドル

現代モービスは2024年に93億4000万米ドルの海外受注を目指す方針。今後も拡張現実ヘッドアップディスプレー(AR―HUD)や先進運転支援システム(ADAS)、独立制御RWS(後輪操舵システム)、ローラブルディスプレーなどでの受注獲得を期待している。同社の昨年の研究開発(R&D)費は前年比16%増の1兆5900億ウォン(約1800億円)だった。

2024/1/31

 

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