小型EV(電気自動車)を開発するリーンモビリティ(Lean Mobility、本社:愛知県豊田市)は22日、台湾の企業連合から28億円の出資を受け、小型EV「リーン3(Lean3)」の量産開発の最終段階に入ると発表した。2025年中の市場投入を目指す。台湾市場を手始めに、日本や欧州市場への展開も視野に入れており、30年までに5万台以上の生産を見込む。

■乗用車のサイズの3分の1

リーン3のサイズは全長2470mm、全幅970mm、全高1570mm、ホイールベース1800mmと通常の乗用車の3分の1。前が二輪、後ろが1輪の三輪車で、後輪インホイールモーターとリン酸鉄リチウムイオン(LFP)電池を搭載する。航続距離(暫定値)は100キロメートルで、最高時速は台湾が80キロ、日本が60キロ。台湾では2人乗り、日本では1人乗りとなる。

リーンモビリティは2022年の設立。創業者で最高経営責任者(CEO)を務める谷中壮弘氏はトヨタ自動車でシャシー設計・走行制御システムなど開発実務の後、新コンセプト車両の企画や都市交通システムの研究開発を担当した経歴を持つ。

今回の出資に参加した企業には、台湾の自動車産業を代表する企業が含まれている。リーン3の量産車を構成する部品の大部分はサプライヤー候補が決定しており、サプライチェーンの構築は最終段階にあるという。

2024/2/26

 

2週間無料お試し購読 購読を開始する