自動車部品大手の米モディーン・マニュファクチャリング・カンパニーは16日、コスト削減のため、アイオワ州ワシントン郡の工場を閉鎖する計画を明らかにした。同工場の生産は、北米のほかの工場に移管する。閉鎖により約245人のフルタイム雇用が失われる見込み。


アイオワ工場では、商用車とオフロード車用のチャージエアクーラーやプレートオイルクーラー、フューエルクーラーを製造している。今後2年をかけて閉鎖し、これらの製品の製造はミズーリ州ジョプリンとジェファーソンシティ、メキシコ北東部ヌエボ・ラレドの工場などに分散する。

モディーン米州部門のウォーレンバーグ副社長は、簡単な決断ではなかったとしたうえで、工場閉鎖により、生産合理化が進められ、全体の競争力と利益率が改善するとしている。工場閉鎖に伴う費用は300万米ドルに達する見込み。2018年度に閉鎖が完了した後は、最低でも年間900万米ドルのコスト削減になる見通しという。

同社は昨年4月、コスト削減を目的とし、イリノイ州マクヘンリーの工場を閉鎖すると発表している。同工場では、乗用車と商用車、オフロード車用のパラレルフローコンデンサーとサーペンタインコンデンサー、オイルクーラー、ラジエーターや建物の空調用の熱交換システムを製造している。

モディーンは1916年の設立。ウィスコンシン州ラシーンに本社を置き、乗用車と商用車、オフロード車用の熱交換器を製造しており、北米のほか、南米、欧州、アジア、アフリカで事業を展開。14年度の売上高は14億8000万米ドルに上っている。

2015/4/20

 

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