仏PSAグループが15日発表した2019年上半期(1~6月)のグローバル販売台数は前年同期比12.8%減の190万3370台だった。過去最高を記録した前年同期の218万1823台から2けた減となっており、特に中国・東南アジア地域で6割、中東・アフリカ地域でも7割近く減少したことが響いた。


■欧州は0.3%増
地域別の販売台数は、欧州が0.27%増の167万8126台で、このうちオペルとボクソールが0.57%増の55万4085台を占めた。プジョーが1.65%減の63万9385台と小幅に落ち込んだものの、シトロエンが2.6%増の45万5855台と増加し、全体を押し上げる結果となっている。

欧州市場全体が前年同期比で2.4%減少するなか、PSAはプラスを維持したことになる。欧州市場でのPSAのシェア率は17.4%となり0.2ポイント上昇した。

中東・アフリカは7万1565台で、前年同期の22万6133台から68.35%と大幅に減少した。米トランプ政権がイランへの経済制裁を再開したことから、PSAは昨年の5月1日からイランでの販売をグローバル販売台数から除外している。

■中国市場では62%減
中国・東南アジアでの販売も60.62%減の6万4169台の大幅減となった。中国市場では62.1%減少したとしており、合弁パートナーと再建計画の策定を進めるとしている。2020年にプラグイン・ハイブリッド車(PHV)のプジョー「508L」や電気自動車(EV)のプジョー「2008」などを投入する方針だ。

東南アジアではマレーシアのナザ・オートモーティブ・マニュファクチャリング(NAM)でプジョーの「3008」と「5008」の委託生産を開始し、周辺国などへの輸出拡大を目指す。

■中南米でも29%減
中南米市場でも29.34%減の6万9268台だった。アルゼンチンでの販売台数が50.3%減と大きく落ち込んだことが響いた。インド・太平洋地域は2.27%増の1万3644台、ロシアを含むユーラシアは14.55%減の6570台で、ロシアが2.4%減を示した。

2019/7/16

 

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