日本電産は1日、中国の国有自動車メーカー大手、広州汽車グループ傘下の自動車部品メーカー、広汽零部件有限公司と自動車向けトラクションモーターの合弁会社設立に向けた契約を締結したと発表した。今年の9~10月に設立する予定。資本金は6億元(約93億円)で、日本電産が51%、広汽零部件が49%出資する。


自動車の電動化が進むなか、日本電産の戦略市場の一つである車載モーター市場は2030年には6兆円市場に倍増する見込み。なかでもトラクションモーターは、従来の内燃エンジンに代わる電気自動車(EV)の最重要部品の一つであることから各社が注目しており、日本電産も特に注力している分野という。

広汽零部件は内装部品や電装部品などを中心に手掛けており、EVへの移行を積極的に推し進めている広州汽車ブランドのEVとプラグイン・ハイブリッド車(PHV)だけでなく、日系自動車メーカーの中国の合弁会社にも製品を幅広く供給している。

■当初は広州汽車向けに供給
両社が今後設立を予定する合弁会社では、広州汽車が蓄積する完成車に関するノウハウと日本電産が保有するモーター技術と電装技術を組み合わせることで、主に広州汽車向けに、低コストで高効率なトラクションモーターを供給するとともに、他の自動車メーカーへの販売にも取り組む考え。

2019/8/2

 

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