中国最大の車載エアコンメーカーである華域三電汽車空調(Sanden Huayu Automotive Air-Conditioning)とロームは9日、中国・上海市の華域三電の本社内に「技術共同実験室」を開設し、2021年1月に開所式を実施したと発表した。

両社は2018年から、技術交流をはじめ、ロームのIGBT(絶縁ゲート型バイポーラートランジスター)など先進的なパワーデバイスを搭載した車載アプリケーションの開発で協力関係を築き、その成果として、ロームのIGBTパワーデバイスと周辺部品を採用した電動コンプレッサーが昨年10月から量産されている。

今回の技術共同実験室には、車載エアコンを中心とした車載アプリケーションの評価やデバイス評価ができる装置など、重要な機器を導入。両社は今後、協力関係を強化し、ロームのパワーデバイスだけでなく、駆動ICや周辺部品を組み合わせたIPM(インテリジェントパワーモジュール)の評価も進め、革新的なソリューション開発を加速する考え。

華域三電は、サンデンホールディングスと中国の国有自動車メーカー最大手の上海汽車集団(上汽集団)傘下の自動車部品メーカーである華域汽車系統、上海龍華工業の合弁会社で、自動車のエアコンコンプレッサーやエアコンモジュール、エンジン冷却システムなどを生産している。

2021/3/10

 

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